墨付け④ 2021/12/25

世間はクリスマス。
なぜだか、年々、行事事に関心がなくなるのはなぜだろうか。
明日からはグッと冷え込み、大寒波が来るようだ。
皆さん、備えは出来てるかな?
さてさて、墨付け④今日は柱の墨付け。
伝統構法で一番の要は柱。
礎石まで延びた柱に足固めや差鴨居・胴差し・貫等の水平部材が差さることで強度を増す。
差し口の墨はこれだ。三方差し、四方差しの墨がつけられる。

伝統構法の場合、柱へ差さる水平部材の情報量は、在来工法よりも圧倒的に多く、かなり難解だ。

刻まれた柱だけではわかりにくいので、実際に組まれた「ほ十」梁の画像がこれだ。

大工は最終的なこの映像を頭で想像しながら、墨をつける。

上画像の柱は、礎石まで延びる主要柱だが、この柱をよくみて頂きたい。
実はこの柱はすべて赤身を使用してる。
つまり、シロアリに食われたり、腐らないように丸太の芯の油を多く含む材を使う事によって、
耐用年数を上げる。

上画像は長く刻まれた枘。納まるとこうなる。

長く刻まれた枘が、梁を突き抜け飛び出ているのがお分かりになるだろうか。
枘を抜くことで、梁のねじれを止め、ねじることでそこでコゼが生まれ建物を強くする。
刻まれた柱は、カンナで一本一本仕上げ、

丁寧に紙にまかれ、

建前を待つ。

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