発酵土 2023/7/9
日曜の朝。目まぐるしく過ぎる日々。
曜日は関係なく、21時に寝て4時に起きる生活は続く。
朝起きは三文の徳と言われるが、一番良いのは、
健康に良いところだ。
「脳腸相関」腸と脳は繋がっている。
腸内環境を良くすることがテーマの私は、早寝や睡眠は絶対的に大事にしている。
睡眠中は、腸のゴールデンタイム
副交感神経は、腸の働きに密接に関わっている。
夕食の後~睡眠中は、副交感神経が優位になり、腸の活動が活発になる。
寝ている間には、胃と小腸で「空腹期収縮」という収縮運動が起こり、
胃腸がクリーニングされるようだ。
胃や小腸が収縮することで、食べ物の残りかすなどが大腸に送られ、
腸内細菌によって分解される。
これがうまくいっていると、朝お通じを感じやすくなり、良い排泄習慣にも繋がる。
寝ている間、食事はしないので、大掃除にうってつけの時間帯なのだそう。
ただし、食後すぐに寝てしまうと、この空腹期収縮が十分に働かないので、
寝る2~3時間前までには食事を済ませられるよう心掛けると良いようだ。
腸にフォーカスした生活はまだまだ続く・・・
さて、先日は現場に、中塗り用の土を準備した。
「時間が土を作ってくれる」
伝統構法で造る家のデメリットは工期が長い事。
しかし、その工期の長さを利点に変えるのは、時間をうまく利用すること。
夏は年に一度しか来ない。
「時間」と「夏」これをうまく利用するのは、やはり、
ウチが得意にしている「土壁発酵」だ。
使う土は、淡路の中塗り土。
袋入りの土を土壁プールに移す。
ちなみに、手前が中塗り土のプールで、
奥側が荒壁土のプールだ。
そして、藁スサを加える。
これは畳をリサイクルしたものだ。
こう言う製品は私のツボに刺さる。
そして、水を加え、くちゃくちゃと踏みながら撹拌すれば完成だ。
あとは暖かいお日様と時間で勝手に発酵してくれる。
月に一度か二週間に一度攪拌はお施主さんにお願いする。
これまでの私のブログをみてご存知の方いるかもしれないが、
はなぜ発酵なの?と思われる方にもう一度ご説明。
室内の空気には、「発酵環境」と「腐敗環境」があるらしいといことを以前から知っていて、
このことを研究している方は皆無で、インターネットの情報でも出てこなかった。
それならばと、自分で実験をした。
「セメント入り土」と「発酵土」とみかんをそれぞれの瓶に入れ実験をした。
実験後、数日で、セメント入り土のみかんにはカビが生え始めた。
しかし、発酵土には待てど暮らせどカビは生えなかった。
2015年11月8日からはじめた実験だが、かれこれ8年ほど経った、みかんがこれだ。
セメント入りの土のみかんは真っ黒だ。
発酵土のみかんはと言うと、
写真ではわかりにくいかもしれないが、まだみかんのオレンジ色をしている。
並べてみると圧倒的に違いがわかる。
この実験を行ってから、ウチが携わる家では土壁発酵が当たり前のスタンダードのなった。
さらに、中塗り土も発酵させれば究極の室内環境になるのでは?と思った私は、
2020年から中塗り土の発酵もはじめた。
荒土を発酵させる工務店は存在するが、中塗り土を発酵させる工務店は聞いたことがない。
そもそも、発酵環境を謳う工務店は皆無に等しい。
謳ってる工務店があったとしてもおそらくウチの二番煎じだ。
それほど、建材と室内環境は密接に関係しているのに、
そこを考える工務店が少ないのは、日本の建築屋のモラルの低さを感じてしまう。
1日に吸う空気のトータル量は?
なんと1日に人が吸い込む空気は500mlのペットボトル約3万本分になり、
重量に換算すると 約18kgに。
水を満タンまで入れた一斗缶と重さと同じくらいなるそうだ。
一日のうち、半分は家で暮らす。
いくら健康的な食事をしたとしても、家の空気が悪ければ本末転倒だ。
私は、これからも良い室内環境の家を作り続ける。
写真は以前施工させて頂いた、発酵中塗り土を塗ったトイレ。
杉の赤身と発酵土で究極の室内環境だ。
さて、今日は新たなお客様と打ち合わせ。
どんな出会いになるのか楽しみだ。
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