クヌギの炉縁 2024・12・24
今日はクリスマスイブ。
クリスマスと言っても特に普通の日と変わらず、
今日も朝イチからパンを仕込み、いつもの朝を迎えている。
開発中のパン。Epeautre(スペルト小麦)の何度も何度も、水分量や発酵方法を変え、
トライしているが、なかなか思うようなパンが焼けないでいる。
フランスと同じ水分量で仕込むと、日本は湿度が多いのかダレてしまう。
あと、気温の問題。
私が修行に行ったのは夏。フランスの地中海気候の乾燥した暖かな気候。
今の日本は真逆で、発酵時間がとても長くかかってしまう。
修行先と同じようなパンが焼きたいが、なかなか、微調整が難しいのである。
もう近いところまで来ているが、
もう少し回数を重ねて精度を上げていきたい。
さて、先日から囲炉裏の炉縁を、事務仕事や他の用事と並行しながら進めている。
狂いどめの為、長いほぞ穴を掘り、ホゾをつけている。
材料はクヌギ。
ナラと似ているが、クヌギの方が水に対する比重が重い。
比重は、ナラで70前後、クヌギで80前後、樫で90近い。
なので、樫の木の比重に近いクヌギの80というのは相当重い。
加工をしていても、樫の木を削っているような感覚でとても作業性が悪い。
そもそも、クヌギといえば、薪に使うイメージが強い。
以前、薪の事業をしていた時、
5、6年前に薪として持ち込まれたが、割るのは勿体無いということで、
製材して乾かしていたもので、今回時を経て、囲炉裏の炉縁にクヌギが良いといことで使うことになった。
私は、これまで建築の造作材として使った事はなく、初めて使う材料だ。
囲炉裏で煮炊きした料理を食べるわけだが、
炉縁は火の境目となる。あと、お皿やコップを置くのにテーブルがわりになるのがこの炉縁なのだ。
このクヌギは比重が重い木なので、音の振動をしっかりと伝える性質がある。
繊維が緻密に詰まっていて、コップを置いた際に余計な振動が吸収されず、クリアな音が共鳴するようだ。
使うのが非常に楽しみである。
久しぶりにカンナを引っ張り出して、仕上げをした。
堅木なので、とても削りにくく、寒い作業場だが削りの作業で汗をかいた。
仕上げも終えたので、仮組みをした。
ボンドに頼らずコミセン仕様にしているのでバラすことができる。
これにて、昨日の作業を終えた。
今日は朝から、微調整をして組みた立て仕上げる予定だ。
あまり、関係ないが、今日はクリスマスイブ。
幼い頃のようなウキウキ感はないが、
48回目のクリスマスイブの日も楽しく暮らしたい。
では、皆さん、良い一日を。
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