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桐の木 2024・12・28

もうすでに正月の休みに入っているのか、
街には人と車が多い。
私はそれとは関係なく、日々の業務に励んでいる。

昨日は、会津から搬入された桐の板も無事に届き、作業場に納品された。
納品業者は齋藤桐材店。

新潟経由で10時間くらいかけてハイエースで来られた。

桐という材は特殊で、カスカスしているようで油を含みそうな木ではないが、
実をいえば木のアクを多く含む木で、そのアクというのは、主にタンニンと木の油だ。
タンニンと油があるので、防虫効果が高く、調湿作用が大きいので高級な桐箪笥に多く使われている。

実はその木のアクがとても厄介で、製材して乾かしただけでは表面にアクが出て美しくない。
ではそのアクを抜くためにどうするのかというと、
丸太の状態で、クルクルと丸太を回しながら3年間雨に当てながら乾燥させる。
腐る直前まで丸太で置いておくようだ。

手前が一年目の丸太(六月の写真)


奥が3年目の丸太(六月の写真)

そして、丸太を回さず置いたままにしていると、下にタンニンが寄っていくので、
3年をかけ丸太を回すことでタンニンを丸太中に分散させるようだ。
コロコロと回された丸太は、ようやく3年を経て製材される。
製材された桐は写真のように末を下にして雨に当てながらアクを抜く。

そして、ここで要注意なのが、末口にして立てすぎるとアクも抜けると同時に、木の油分も抜けてしまうので、
末と元をひっくり返す作業を定期的に行っている。
その作業を繰り返すこと7年というから驚きだ。

3年の丸太の期間と板の状態で7年。
足し算すると驚きの10年選手。

長時間養生させることでようやく材料として加工される。
本当に気の遠くなるような期間を経て作られた材だけに、下手な使い方はできない。
本当に頭が下がる思いだ。

搬入された材。

おっと、ブログの途中だが、現場に行く時間が来てしまったようだ。
今から、丹波市までセントラルヒーティングの打ち合わせに行ってくる。

このブログの続きは明日にでも書くことにする。

では、年末で慌ただしいが、
今日しかない今日を楽しんでいこう。

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