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負の遺産 2025・1・16


去年から取り掛かっている囲炉裏室の工事、
昨日、建具が入り完成したと、建具屋から写真が送られてきた。
素晴らしい部屋に仕上がった。
私のイメージ通りに出来上がって、施主さんに引き渡すのも鼻が高い。

さて、雪が降る朝。冬といえば凍結防止剤を撒く車が道路を汚していく。
この凍結防止剤と鹿の関係性を皆さんはご存知だろうか?

農業をすることが多い田舎では、鹿被害は深刻だ。
私も他人事ではなく、去年播種した大根も全部鹿にやられてしまった。
野菜を作る畑ではネットを張らないと鹿の餌になってしまう。

そんな憎たらしい鹿。
鹿は生まれて二、三歳で繁殖能力が整い、ほぼ毎年出産するため、
個体数が急増する特徴を持つ。

そんな急増した鹿だが、私が思っているのは鹿と凍結防止剤の関係性だ。
凍結防止剤が使われるようになった年くらいから、鹿が増え始め、
それから爆発的に増えているのだ。

というのも、鹿は生きていく上で、塩分が必要だ。
自然環境では塩分が不足しがちで、鹿が淘汰されていた。
しかし、1980年代から凍結防止剤が撒かれるようになってから、
鹿の塩分供給が簡単になった。そのため爆発的に増えたのだと私は推測している。
おそらくこのことはほとんどの人が知らない。

塩を求め道路沿いや、橋桁の下の河川敷などは鹿の楽園になる光景を見たことがないだろうか?

鹿は自然に増えたのではなく、まさしく人災なのだ。

ジビエ料理などと称して、鹿を食べているが、
凍結防止剤には体に悪い成分が含まれているので、
凍結防止剤を食べまくった鹿を食べる行為は危ないかもしれない。
皆さんも気をつけよう。

鹿の被害に悩む農家からすれば、冬場の凍結防止剤を撒くのは少なめにしてもらいたい。

さてさて、現場にいく日々が続く。
キッチンと事務室の改修なのだが、まずは解体から始めている。
キッチンからバラしているが、全て合板でできたキッチン。


有名メーカーの高級キッチンなのだが、中身は合板。
合板なので、燃料にもならず、処分場行きだ。
作り出した時からゴミになる建築と、
作り出した後、使用後はリサイクルできるか、燃料になるのかで、
地球への負荷は大きい。

冬場の凍結防止剤にしても、建築の建材にしても、
使う時と使った後のことと、人と地球に悪影響がないかを考え、
次の世代に悪いものを引き渡さないことが、持続可能な世の中を作っていく鍵なのではないのか?

「今だけ金だけ自分だけ」では、人間関係も地球も持たないよ。

さてと、今日も朝から現場に向い、先人が残した負の遺産のお片づけ。
あまりしたくない仕事だが、請け負ってしまった仕事なので、
できるだけ楽しく行こう。

では、今日も今日しかない今日を楽しみながら行こう。




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