四毒 2025・2・18

四毒抜き
最近、四毒抜きというワードをよく見聞きする。医者の吉野先生が提唱されている四毒抜き。
四毒とは皆さんご存知だろうか?
植物油・乳製品・小麦粉(グルテン)・砂糖の4品だ。
以上の4品目を抜くことで病気にならない、そして、治る。
治るのかもしれないが、それらを抜くことで食生活としては楽しくないと感じる。
その中でも今日は小麦粉(グルテン)にフォーカスする。
最近特に悪者呼ばわりされている小麦粉だが、本当に小麦粉を一括りに悪いのだろうか?
そもそもグルテンが体に悪影響を与える。
グルテンは小麦粉に含まれるタンパク質の一種で、一部の人にとって腸内環境を悪化させる可能性がある。
グルテンが腸壁にへばりつき、腸壁を壊し腸漏れが起きる。
そして腸内環境が悪化し、善玉菌の減少や腸内フローラの乱れを引き起こす。
さて、しかし、小麦粉全てが悪いのだろうか?
数千年前、人は石臼で小麦粉を挽くようになり小麦粉が生まれた。
産業革命以降、動力を使った製粉機をもたらし、大規模に小麦粉を生産できるようになった。だが、製粉業者は小麦粉を消費者に届けるまで小麦粉を新鮮に保つのに苦労した。
この問題を解決するため、製粉業者は「胚芽」を製粉前に取り去ることで、小麦粉の貯蔵期間を限りなく延長できることに気がついてしまった。
しかし、彼らが気づいていなかったのは、胚芽に含まれる栄養素はさることながら、
食物繊維も大量に除去されるということだった。
さらに製粉業者は、外皮も取り除くと白くてフワフワな、胚乳のみからなる、現代の白い小麦粉が出来がった。
小麦から胚芽とブランを取り去ることで、腸内細菌の餌となる食物繊維が減るのは明らかだ。
あと、近年の小麦粉は、収穫量を増やし、パンがよく膨らむように、遺伝子操作や品種改良が繰り返されている。そのためか、グルテンの質まで悪化し、腸に悪影響を与える小麦粉が出来上がった。
しかし、前述したように、一括りに、小麦粉が悪いというべきなのだろうか?
私の使う小麦粉は、石臼で酸化しないようにじっくりと時間をかけて挽き、
品種改良されていない古代小麦は、現代パン小麦に比べると消化しやすくアレルギーや腸への影響が少ないとされている。
だが、グルテンの強度が低いので、パンが膨らみにくく、発酵時間や水分の調整がとても難しいのである。
さらにいうと、私のパン作りには、ルバンの発酵種を用いる。
ルバンには乳酸菌や酵母が豊富に含まれていて、それらが、グルテンを分解する酵素を生成し、グルテンの構造が緩み、グルテンの弾性が変化することで腸への負担が少ないパン生地が出来上がるのだ。
このように、白いフワフワのグルテンの質が悪い小麦粉でできたパンと、
古代小麦でルバンで作るパンの小麦粉が悪いと一括りにするのはナンセンスな問題だと思う
近年悪者になった小麦だが、
実はここ日本で小麦は弥生時代から栽培されている。
悪者になったのは最近の出来事で、収量を増やすために使われる除草剤や、
化学肥料、遺伝子組み換えの小麦に加え、前述した、精製された小麦粉が悪いのであって、
小麦全部が悪いわけではない。人間の欲望が悪いのだ。
身体に良い小麦でパン作りをされている方は多く居るので、味噌も糞も一緒にするのはやめた方が良いと、
皆さんにわかって頂きたいものである。
さて、ここ宍粟市は雪模様。
私は今日も現場の図面を描いたり、決定事項をしていき、現場の段取りをする一日。
パンに建築に頭をフル回転する日々は続く・・・
さて、今日も今日しかない特別な一日を楽しく過ごそう。
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