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薪 2021/12/5

寒くなった近頃、薪の問い合わせが後を絶たない。
結構、薪は売れる。しかし、利益は薄い。
製材された材木に比べると、例えば、杉の場合、自然乾燥材だと㎥あたり7万円くらいだろうか。
一年乾燥薪の場合で㎥あたり3.1万円で、製材された杉材の半分だ。

薪屋は少なく、遥か遠方から高い配送費を払ってでも注文を頂ける。
商売の視点から言うと、薪は三方良しではないような気がする。
場所はとるし、乾燥乾燥にかかるし、重たくて大きいので輸送コストがかかる、
良い商売には向いていない要素が三拍子揃っている。
おまけに燃やして無くなるものだから、お客さんは出来るだけ安いものを買いたい。
それに応えようとウチでは、ギリギリの値段でお出ししている。
そんな事だから皆やらないはずだ。

ではなぜ、薪づくりをやるのかというと、3つの理由がある。
一つは、自社施工のユーザーに安定的に薪を供給すること。
多くの薪ストーブ屋は、薪を作らずにストーブだけを売りっぱなしのストーブ屋が多く、
甘い汁だけ吸ってあとは知らないという身勝手な輩が多い。

二つ目は、地域資源の有効利用だ。今現在のエネルギーの多くは、外国からの石油エネルギーに依存している。
地域の木を利用することで、石油エネルギーに打って変わる事ができる、
宍粟市の面積の90%以上は森林で、その7割が針葉樹林だ。ウチの扱うPANADERO社の薪ストーブは、
針葉樹でも燃やせて樹種を選ばないので、地域資源を最大限に引き出せるストーブだ。

三つ目は、薪は常時は商売上お金に変換できるが、自然災害や停電時には命を繋ぐエネルギーに変わる。
ウチの自宅では、薪ボイラーと薪ストーブがある。もしも仮に電気が止まっても全然困らない。
電源不要のボイラーがあるので、周りの人たちがお風呂に入ることが出来なくても、
薪さえあればぬくぬくのお風呂に入る事ができ、薪ストーブは暖はもちろんの事、明かりも確保でき、
お湯も沸かせるし調理もできる。

確かに薪は商売には向いていないが、電気や石油エネルギーに依存しているという観点から見れば、
他者に依存せず、自立に向けた暮らしを実行する最高のエネルギーだ!!
また、自らエネルギーを作り出せる喜びも感じている。


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