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楽しい仕事 2023/8/3

今は昔となった、世界最高峰を誇る日本建築。
現在は瀕死の状態だ。
当たり前のように、壁や天井には石膏ボードを張りビニールクロスを貼り、
床には合板フローリングを使い、四方八方が化学物質に覆われている。
おそらく日本の住宅の9割以上がそうなのではないだろうか?

そのためか、室内環境は腐敗環境で、
湿気るような屋敷なら、湿気を吸い込む要素がないので、
室内はジメジメジトジトで室内にカビが生える始末だ。

建築に携わる者も、山といえば川と答えるように、
壁や天井と言えば石膏ボードと答える。
疑おうとせず、当たり前のように白い魔の建材を使い続け、
一向にパラダイムシフトをしない。

Time is money のこの腐った時代、
建築屋も石膏ボードを張った方が工期の短縮になり、
そちらの方が儲かるので変わらない理由はわかっている。

さて、日本の建築でもう一つ変わらないのが、「窓」だ。
日本のほとんどの家では「アルミサッシ」が使われている。
私自身も最近までは使っていたが、ある古民家改修をやり始めて以降、
アルミサッシはもう使うのをやめた。

なぜなら、
安価で軽量で強度が強うという特性はあるが、
反面、伝導率が高いため断熱性能が低く結露しやすい。
また、古民家や日本建築には合わず、デザイン性が低い。
先進国でアルミサッシを使っているのは日本だけだそうだ。
あと、原料であるボーキサイトがアルミになるまでの製造エネルギーが大きく、
それに私は加担したくないからだ。

では、どんな窓をつけるのかというと、
やはり、木製だ。

最近、私の手で行っている工事は、お風呂の工事だ。
やはり窓があるので、ここでも木製の窓を採用した。
木製窓の弱点は機密性が低いことなので、
二重木製建具が入るように施工していて、
使うのはやはり今回も杉赤材。

「スズメと大工は隅(軒)で泣く」と言われるが、
やはり隅は重要で、大工の仕事は隅々を見たら力量がわかる。

隅の仕事もバッチリと収めた。

また今日もお風呂の造作の一日が始まる。
久々の化粧材の造作だが、換えの材料がないので失敗はできない。
そのリスクを背負いながらではあるが、造作を楽しもう。

では、今日も良い一日にしよう。




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