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何の為の仕事なのか 2022/1/21

昨日は朝から丹波篠山まで薪の配達と薪ストーブの現場打ち合わせ。
出発時は積雪もなく安心して出発したが、
進むにつれ積雪が増え、到着した時には6センチほどの積雪になっていた。
トラックは雪に弱いので心配だったが、無事に丹波篠山市を後にし、
アーティストのアトリエ改修工事に立ち寄る。
先日から、塀の組み立てが始まった。

塀の高さを高く作り替える工事だが、予算の関係のこともあり、
塀を全て取っ払っていたら相当な費用がかかるので、
既存の柱を利用して、その上に土台と桁を入れ、補強をしながら作り替える。

木村大工と西川大工

上部のフレームを組んだだけで、塀の横振れが格段に軽減された。

下がっていた柱は土台からコーチボルトで吊り上げ、
浮いた足元は後ほど水平の部材を渡して固定する。

コミ栓が並ぶ

帰りには、以前に施工させて頂いた、姫路市東辻井の美容院フルーションに立ち寄る。

笑顔で迎えてくれたオーナーの土田氏

食べ物や着るもの環境の事に想いのある土田氏と私の考えが一致しての、
木と土に囲まれた店づくりになった。
杉の赤身を多く使った店内は、木の香りで包まれ、お客さんの気分を落ち着かせ癒しを与える。

ストレスまみれの現代社会、髪の毛のカットはもちろんだが、
発酵土壁の室内環境と癒し効果があるとされる杉の木の成分であるセスキテルペンの空気に包まれ、
土田氏のゴットハンドでヘッドスパを受けながら至福の時間を受けられては如何かな。

フルーション入口にはサインポール

フルーション 美容室
079-290-5793


さて、先日は私の担当の商工会の方との打ち合わせの中で、
三人のレンガ職人の話題がのぼった。
その方はかなりの読書家で、よく勉強されていて、
いつも打ち合わせをする度に関心をしている。
上質な考えを持つ方との繋がりは、自身の成長にもつながるので有難い。

3人のレンガ職人の話

世界中をまわっている旅人が、ある町外れの一本道を歩いていると、一人の男が道の脇で難しい顔をしてレンガを積んでいた。旅人はその男のそばに立ち止まって、

「ここでいったい何をしているのですか?」

と尋ねた。

「何って、見ればわかるだろう。レンガ積みに決まっているだろ。朝から晩まで、俺はここでレンガを積まなきゃいけないのさ。あんた達にはわからないだろうけど、暑い日も寒い日も、風の強い日も、日がな一日レンガ積みさ。腰は痛くなるし、手はこのとおり」

男は自らのひび割れた汚れた両手を差し出して見せた。

「なんで、こんなことばかりしなければならないのか、まったくついてないね。もっと気楽にやっている奴らがいっぱいいるというのに・・・」

旅人は、その男に慰めの言葉を残して、歩き続けた。

もう少し歩くと、一生懸命レンガを積んでいる別の男に出会った。先ほどの男のように、辛そうには見えなかった。旅人は尋ねた。

「ここでいったい何をしているのですか?」

「俺はね、ここで大きな壁を作っているんだよ。これが俺の仕事でね。」

「大変ですね」

旅人はいたわりの言葉をかけた。

「なんてことはないよ。この仕事のおかげで俺は家族を養っていけるんだ。ここでは、家族を養っていく仕事を見つけるのが大変なんだ。俺なんて、ここでこうやって仕事があるから家族全員が食べいくことに困らない。大変だなんていっていたら、バチがあたるよ」

旅人は、男に励ましの言葉を残して、歩き続けた。

また、もう少し歩くと、別の男が活き活きと楽しそうにレンガを積んでいるのに出くわした。

「ここでいったい何をしているのですか?」

旅人は興味深く尋ねた。

「ああ、俺達のことかい?俺たちは、歴史に残る偉大な大聖堂を造っているんだ!」

「大変ですね」

旅人はいたわりの言葉をかけた。

「とんでもない。ここで多くの人が祝福を受け、悲しみを払うんだぜ!素晴らしいだろう!」

旅人は、その男にお礼の言葉を残して、また元気いっぱいに歩き続けた。

まさに具体と抽象を絵に描いたような話で、何を目的に仕事をしたら良いのかが上手く書かれている。
それぞれの考え方次第で、仕事の質やスピードが変わり、出来上がりは大きく変わる。
三人目の男のようなしっかりとした理念を持って、今後も仕事を進めたい。

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