人工乾燥と自然乾燥 2022/10/8
先日からウッドデッキの工事に取り掛かっている。
使うのは杉の赤身部分で白太は使わない。
そしてもちろん自然乾燥材だ。
なぜなら、ウッドデッキなので外気にさらされるため、
白太ではすぐに腐ってしまう。
そして、自然乾燥の白太ならまだマシで、人工乾燥材は絶対に使えない。
人工乾燥材とは、化石燃料などを使い強制的に乾燥させた材木で、
方法はいろいろあるのだが、一般的なのが蒸気式乾燥だ。
高温なら100度以上の蒸気を使い乾燥させる方法で、
人工乾燥材の9割近くがこの乾燥方法のようだ。
しかしなぜ、人工乾燥がいけないのかといえば、
高温で乾燥させているため、気の油分は抜け、木の内部割れが起きている。
気の油分がなくなれば、腐りやすくて、木の粘りもない。
もはや木ではなく、木の形をした別物だ。
この、木の形だけをしたものが、おそらく日本の家の新築の9割ほどに使われていて、
恐ろしくて言葉が出ない。
早くて安いがもてはやされる昨今、一生涯ローンを支払い続ける家に、長持ちしない粗悪な材木を使い、
短期間でゴミにしかならない住宅で、本当にこれで良いのだろうか?
これは、工事する側はもちろんだが、建主側にも問題がある。
インターネット社会、建主側もいろいろと調べれば情報が得られる。
しかし、それもせずに、日本人お得意のブランド志向で大手ハウスメーカーのネームバリューに誘われ建ててしまう。
無知ほど怖いものはない。
真っ当な人生を歩むには、やはり、しっかりリサーチし自分自身の頭で考え動くことだと思う。
この記事へのコメントはありません。