してやられてるパートⅡ 2023/8/18
昨日のブログの「してやられてる」の、今日はパートⅡ。
今日は材木編。
写真は、飛行機から撮った、ヨーロッパのアルプス山脈。
さて、日本の森林面積は約2500万ヘクタールで、日本の国土の67%、3分の2が森林で、
北欧フィンランド・スウェーデンに次いで第3位の森林率を誇る世界でも有数の森林大国だ。
そんな森林大国だが、日本の建築用材等の自給率は48.0%しかない。
宍粟市のこの地元でいえば、5・60年前、日曜日の度に山仕事で苗を植えて回ったようだ。
年数でいえば切り頃を迎えたが、手が入ってなく、間伐も行われてないので、ヒョロヒョロの桧が多く生えていて、
とてもじゃないが、用材には使えない代物だ。
おそらくこれは全国的に起きている事だろう。
では、なぜこうなってしまったのか?
やはりそれは、安価な外国材が大量に入ってきたからだ。
ひと昔前の日本は、各、小地域に最低でも一軒は製材所があった。
しかし、安価な外国材に押され、
高額な製材機の動力の電気代のランニングコストが維持できずに、
多くの製材所は廃業に追い込まれてしまった。
実際に、私が住む自治会にも大きな製材所があった。
40年前くらいだろうか、廃業している。
最近まで何とも思わなかったのだが、
これも「してやられている」ということに気がついてしまった。
というのも、アメリカの森林は日本とは比べ物にならないほどの広大な土地で、
日本ほど山の起伏は少なく、材は出しやすい。
その出しやすい森林から大量に木が出せるので低コストで出せるのだが、
それにしても遥か彼方から海を渡って来るので、それを考えれば低コストではなくなるが、
国ぐるみでやっていることなので、補助金的なものがついて回ったのだろう。
日本国産材よりも、安価な材木を出すことで、
建築業者も安さに釣られ、国産材を使わなくなってしまった。
そうなれば、製材所も経営できないし、
これまで、高く売れると信じて植えられた山も、お金に変わらない山になってしまっては、
下刈りや間伐を当然しなくなってしまった。
それから数十年経った今では、山に関心はなくなり、山といえば邪魔者扱いで、
二束三文の価格になっている。
それに漬け込んで、外国資本に水源地を買い漁れれる始末だ。
やはり、これも戦後、虎視眈々と狙われた計画で、
長い年月をかけて、まんまとしてやられてしまった。
手入れが行き届かず、荒廃した植林まみれの日本の山。
これからはどんな山が理想なのだろうか?
やはり、それは、戦前の山、もしくは、江戸時代くらいの山に戻すべきなのだと思う。
そうなれば、山の木を最大限に生かす暮らしを実行しないといけない。
その一つとして、昨日述べた薪ボイラーは有効だ。
あと、竈門や囲炉裏での生活も復活できれば、昔の古き良き日本は帰ってくるのかもしれない。
あと、鍵を握るのは建築用材を作り出す製材機だ。
昨日は、約1㎥ほどの樫の木を製材した。
木と木の間には桟を入れ、2年ほどかけてじっくりと乾燥させる。
挽いたのは簡易製材機だ。
この簡易製材機が日本の山の復権を担う機械になるだろう。
訳あって、この販売店は辞めてしまったが、
いつかは、どこか他のメーカーの製材機を自社で輸入し、
山で木を伐り、製材をして、墨付け刻みをして、自社で一貫させたい。
そして、これでもかと言うような、伝統建築の家を建てようと目論んでいる。
話は逸れたが、やはり日本の山を守るには、
地域の材をフルに使い、山の木を循環させることしかない。
私は、それを、今のところの最終目標に考えている。
その日ができるだけ早く来るように、日々を無駄なく行動したいものである。
今日は、現場の作り物と見積もりなどの事務作業の一日。
今日も、楽しみながら暮らそう。
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